作物を育てる上で欠かせないものの一つに肥料があげられます。
窒素・リン酸・カリウムを中心に微量要素を含んだり、多種多様な商品が販売されています。
ただ、どんな肥料にでも言えることですが、作物に吸収されなくては意味がありません。
そこで今回は、作物に栄養を与えるのではなく、作物が栄養をしっかりと吸収して活用しやすい状態にする肥料のご紹介をしたいと思います。
〇育王
ずばり「根育成促進剤」です。
作物を育てる時、どうしても葉や茎など地上の目に見える部分に注意が行きがちです。
しかし、植物が元気に育つためには、土台となる根っこがしっかりしていて、水分や栄養を体全体に届けられることが大切です。
「育王」は、根の細胞分裂を盛んにする「低分子核酸」と呼ばれる成分が含まれていて、その効果は特許を取得しています。
根の生長が作物の生育を改善して、収穫物の味や色等の品質向上、花の鮮度保持、収穫量の増加等の効果があらわれます。
〇ファイト・オーツー
小麦を育てる際に行われる「麦踏み」という作業をご存知でしょうか?
麦の芽を踏み、あえて茎を曲げたり傷つけたりすることにより、麦にストレスを与えて危険信号を出させます。
そうすることによって、麦が本来持っているストレスに抵抗する力が発揮されて、踏む前よりも茎が太くなったり、根張りが良くなったりします。
ファイト・オーツーには、植物が傷ついた時に出る信号と同じ成分が含まれており、散布することで麦踏み同様に植物の底力を引き出します。
しかも、実際に折ったり傷つけたりしないため、誤って過度に負荷をかけて植物を弱らせてしまうといったリスクもありません。
植物をストレスに対抗する活性化状態にさせることで、与えた肥料が効率よく利用されて最終的な実りにもつながっていきます。
また、ファイト・オーツーを使っても変化が見られない場合は、肥料濃度が足りてないなど生育環境に問題がある可能性があります。
単純に生育を促すだけでなく、環境見直しのひとつの指針としても利用することができるのです。
以上、一般的な肥料とは違ったアプローチをする2商品についての紹介でした。